哺乳瓶を使った授乳方法
新生児には栄養とたくさんの愛情が必要です。哺乳瓶で授乳するとこの両方を与えてあげることができます。母乳と乳児用調整乳の両方を哺乳瓶で赤ちゃんに与えることができます。
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必ず哺乳瓶の乳首を赤ちゃんの舌の上に置き、しっかり口にくわえさせます。 |
安全上の注意
母乳や調整乳を 赤ちゃんに与える前に温める必要はありません。母乳や調整乳を温める場合は、電子レンジを使用しないでください。電子レンジで温めると温度が不均一になります。ミルクが熱くなりすぎて赤ちゃんの口が火傷してしまう恐れがあります。代わりに、温かい(熱くない)水を入れたボウルに入れてボトルを温めます。調整乳や母乳を温めるために熱湯を使用すると、赤ちゃんの口や喉が火傷してしまう恐れがあります。加熱し過ぎると、赤ちゃんに栄養を与える母乳の成分が破壊されてしまう恐れもあります。ミルクを手首に数滴垂らして温度を確かめてください。赤ちゃんに与える前に熱くないことを確認してください。
哺乳瓶の取扱い
母乳と調整乳のどちらを使用する場合でも、調整乳を準備するために使用する哺乳瓶、乳首、道具は清潔にしてください。以下は哺乳瓶の取扱いに関する注意事項です。ただし、哺乳瓶の取扱いについては医師に相談してください:
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調整乳を混ぜたり、哺乳瓶にミルクを入れたり、哺乳瓶で授乳する前に、きれいな流水で手を洗ってください。毎回手を洗ってください。石鹸と水が利用できない場合は、アルコールベースのハンドクリーナーを使用してください。
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食器洗い機で哺乳瓶と乳首を洗浄します。熱水乾燥サイクル設定にして熱水を使用します。または哺乳瓶と乳首を熱い石鹸水で洗います。哺乳瓶と乳首は必ず完璧にすすいでください。食器洗い機がない場合は、5 分間沸煮沸して消毒してください。使用する前に冷まします。
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保管する前に哺乳瓶のすべての部品が完全に乾燥していることを確認してください。しっかり確認することでカビの発生を防ぎます。
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使い捨てライナー付きのプラスチックボトルを使用する場合でも、ボトルと乳首が清潔であることを確認してください。
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未使用の哺乳瓶はキャップを付けたまま清潔に保管してください。これで乳首が清潔に保たれます。
調整乳について
ほとんどの乳児用調整乳は牛乳から作られています。調整乳には鉄分が含まれていなければなりません。必ず鉄分が含まれている調整乳を使用してください。どの調整乳がいいか医師に相談してください。赤ちゃんに最適な調整乳を決めます。
粉ミルク
すぐに作れる粉ミルクは最も使いやすいですが、費用も一番かかります。これらの企業は広告に多額の費用を費やしているため、ブランド製品はストアブランド製品よりも高額です。
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必要な量の粉ミルクを赤ちゃんの清潔な哺乳瓶に注ぎます。一回の授乳でどのくらいの粉ミルクを赤ちゃんに与えればいいか医師に訊ねてください。
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開封した粉ミルクは直ぐに使用するか安全に保管してください。室温で放置すると傷んでしまう可能性があります。直ぐに使用してください。未使用の粉ミルクは冷蔵庫で保管してください。
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哺乳瓶に粉ミルクを入れるのは授乳前 24 時間以内にしてください。授乳するまで哺乳瓶は冷蔵庫で保管してください。
濃縮液体ミルク
濃縮液体ミルクはは使用前に水に混ぜる必要があります。ミルク缶に記載されている指示を正確に守ってください。水の量が多過ぎたり少なすぎたりすると赤ちゃんの体に悪い影響があるかもしれません。次のアドバイスに従ってください:
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沸騰させてから冷ましたフッ化物入りの水道水を使用してください。または、蒸留したボトル入りの水を使用してください。
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濃縮液体ミルクの缶の中身全を清潔なピッチャーに注ぎます。
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缶一杯に水を入れピッチャーに追加します。しっかり混ぜます。
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赤ちゃんの哺乳瓶に必要な量の粉ミルクを注ぎます。
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水と混ぜたミルクのピッチャーは冷蔵庫に保管してください。保管期限は 24 時間です。冷蔵庫に入れない場合、室温に置いたミルクが安全なのは 1 時間だけです。時間を過ぎたミルクは廃棄してください。
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一回の授乳でどのくらいの粉ミルクを赤ちゃんに与えればいいか医師に訊ねてください。
濃縮粉ミルク
粉ミルクを使用する前に水と混ぜてください。液体ミルクに細菌が混入することはありません(無菌)。ですが粉ミルクには使用時や保管時に細菌(バクテリア)が混入する恐れがあります。細菌から赤ちゃんを守るために次のアドバイスに従ってください:
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濃縮粉ミルクは安全で清潔な水と混ぜなければなりません。蒸留されたボトル入りの水、または沸騰させたフッ素入り水道水を使用してください。水道水が乳児用調製粉乳の調製に安全に使用できるかどうかわからない場合は、最寄りの保健局または水道局に問い合わせてください。
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ミルク缶を開ける前にフタを洗って乾かしてください。缶切り、スプーン、スクープ、またミルクを作るために使用する他のツールが清潔であることを確認してください。
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赤ちゃんに授乳する直前まで、粉ミルクを水と混ぜないでください。
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哺乳瓶に適量の水を加えます。次に適切な量の粉ミルクを追加します。最初に水を加えることが重要です。最初に粉ミルクを入れると粉ミルクが強すぎて便秘になる恐れがあります。
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水と粉ミルクをしっかり混ぜます。
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準備したミルクをすぐに使用する予定がない場合は、冷蔵庫に入れて 24 時間以内に使用してください。
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バクテリアの繁殖を防ぐために、乾燥ミルク粉末を清潔に保つことが重要です。
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一回の授乳でどのくらいの粉ミルクを赤ちゃんに与えればいいか医師に訊ねてください。
赤ちゃんの抱き方と哺乳瓶の持ち方
赤ちゃんを抱っこして哺乳瓶で授乳する時は次のアドバイスに従ってください:
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赤ちゃんを頭を少し高くして腕に抱きかかえます。
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正しい姿勢で抱きかかえることで赤ちゃんが窒息するのを防ぎます。
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赤ちゃんの下唇をなでます。赤ちゃんの口が開いたら、乳首を舌の上に置きます。すると赤ちゃんが乳首を口の中に引き込むのを感じます。
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乳首がミルクで満たされるように哺乳瓶を少し傾けます。すると赤ちゃんが乳首からミルクを吸い出し始めます。赤ちゃんが窒息したり、ミルクの流れに「追いつく」のが難しそうなときは、乳首を傾けてミルクの出を止めます。こうすることで赤ちゃんは呼吸しミルクの流れに「追いつく」ことができ、哺乳瓶の授乳ペースに合わせられます。授乳は赤ちゃんのペースに合わせて行い、速すぎないことが重要です。
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安全のために、哺乳瓶は決してもたせかけないでください。哺乳瓶をもたせかけたまま放っておくと、赤ちゃんが窒息してしまう恐れがあります。哺乳瓶をもたせかけると、耳の感染症や虫歯のリスクを高める恐れもあります。
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赤ちゃんに授乳する時間は絆を深め信頼関係を築く大切な時間です。赤ちゃんをあなたの体にピッタリくっ付け、アイコンタクトをし、話しかけましょう。このような交流が赤ちゃんの成長にとって非常に重要です。
赤ちゃんがお腹が空いているのにあまり飲んでいないように見えるときは、乳首の形状を別のものに変えてみてください。乳首の開口部も確認してください。中にはミルクの流れが速い方がよい赤ちゃんもいます。流れが遅すぎると赤ちゃんがイライラすることがあります。赤ちゃんがむせたり窒息している場合は、もっと小さな開口部の乳首が必要になることがあります。開口部が小さいとミルクの流れもゆっくりになります。
哺乳瓶の乳首を変えていろいろ試してみてください。赤ちゃんが一番快適そうな哺乳瓶の乳首選んでください。
赤ちゃんにげっぷをさせるには
哺乳瓶で授乳している間に赤ちゃんは空気を飲み込みやすいです。げっぷは赤ちゃんがその空気を吐き出すのに役立ちます。赤ちゃんにげっぷをさせるときのアドバイス:
ミルクを与えすぎないでください
赤ちゃんにミルクを与えすぎないようためのアドバイスに従ってください:
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赤ちゃんが満足したようならミルクを与えすぎたり哺乳瓶を空になるま飲ませたりしないでください。必要量を超えて授乳してしまったり赤ちゃんがぐずったりする原因になります。授乳中と授乳後に何回か赤ちゃんにげっぷさせます。そうすることでガス抜きができます。また、授乳の間隔をあけて消化を助けます。
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授乳中と授乳後 20 〜 30 分間は赤ちゃんを直立させてください。
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赤ちゃんの胃が空になるように授乳の間隔を少なくとも 2 〜 3 時間あけます。または少量のミルクを回数を増やして与えます。
授乳に関するアドバイス
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赤ちゃんが泣くまで待ってから授乳をしないでください。赤ちゃんが泣き始めてからでは遅すぎます。
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赤ちゃんが目を覚まして目を瞬かせたり手を口に持っていくしぐさをすると授乳のタイミングです。
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赤ちゃんが満足したというサインを見逃さないでください。哺乳瓶を放す、頭を背ける、眠そうに見える、ミルクをの吸い込みを止める、などです。
医師からアドバイスされたミルクの量を飲み終えた後も赤ちゃんがもっと欲しそうにした場合はおしゃぶりを与えてください。赤ちゃんはおしゃぶりが好きです。ですが哺乳瓶で育てられた赤ちゃんは授乳が速すぎておしゃぶりの時間が足りていないことがあります。
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